過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

赤いランプの終列車

昭和歌謡を歌うと、それぞれの人生が思い出がよみがえる。施設では、毎日30曲は、歌のリードしている。
春日八郎のデビュー曲「赤いランプの終列車」をよく歌う。
「まさに歌のとおりだった」と利用者さんが言う。
いまは亡き夫との別れは、いつも終列車だった。終列車の赤いランプが印象に残っている(終列車は、最後尾に赤いランプがついている)。むかしは駅での別れは映画の名シーンによくあったものだ。
その方は、山陰のほうから、この山里に嫁いでこられた。しかも、かなりの秘境のような集落に。嫁いだ頃の思い出話を聞く。
そして井沢八郎の「ああ上野駅」の歌う。ある方は、岩手から集団就職してきた方の思い出話。夜行列車で上野に着いて、自転車工場に勤めたという。
童謡や唱歌も、歌えば幼い頃の思い出がよみがえる。
昭和歌謡は、戦前、戦中、戦後とうたっていくと、その頃の時代の空気がよみがえる。「歌に世につれ、世は歌につれ」だ。昭和歌謡は、昭和文化遺産のようなもの。
いまや施設で大きく拡大した歌詞カードは200曲を超える。もうすぐ1,000曲は突破すると思う。曲を選んで印刷してノリで裏打ちして、額みたいに色紙を張るのがたのしい。

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