過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

過疎地の医療

過疎地の課題の一つは、医療だ。診療所が遠い、医師が不足。大きな病院までは往復100キロ近く。老人はクルマを運転できない。鉄道はない。バスは一日1〜2本。乗り継いでいくと、一日かかる。タクシーを呼べは往復1万円余もかかる。
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ちかくの診療所は、80代の医師がおられた。もう年だから引退して、百姓仕事をやるということで隠居生活に入った。代わりに40代の医師を岩手からスカウト。その方は、誠実で適確な診断をしてくれていた。しかし一年経って、来月退職ということになった。
では、代わりの医師はどうするか。やむなく老先生が復帰だ。ほかにも、別の診療所があるが、こちらも80代の医師。さて、これから10年、どうなるか。
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友人は、田舎暮らしを楽しんでいた。ひとりでコツコツと家を2棟も作り、それはそれは見事な出来栄えだった。畑仕事もお茶も、ちゃんとやっておられた。
ところが奥様がガンを患い、その治療で病院まで通うことになった。移動だけで往復2〜3時間かかる。一日仕事だ。
今後のことを思うと、やはりたいへん。やむなく、まちなかに戻ることになった。山里のみなさんが心配するのは、やはり医療。
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年をとると、やはり、まちなかがいい。草刈りしなくていい。買い物が便利。食事所も惣菜屋も近くにある。なにより医療や介護施設が近く。
60代くらいの若い(?)うちは、山里暮らしはたのしいが、年をとるときびしい現実がくる。