過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

マムシが現れる

都会にいたときには、ヘビなど見ただけですくみあがってしまったものだ。けれども、山里に暮らすと、ヘビが出るのはあたりまえ。すこしびっくりするくらいになった。しかし、マムシはというと、かなり驚く。いままで、わが家の玄関先にあらわれたこともあった。

今朝は6時から田んぼまわりの草刈り。すると、やっぱりヘビが3匹出てきた。2匹は、ヤマカガシ。まあ、かわいいものだ。そうして、1匹はマムシだった。刈払い機を刈っているうちに出てきたので、そのまま勢いで切ってしまった。

地元の長老にはなしたら、「ああ、もったいないことをした」と残念がった。「マムシ酒かなんかにするんですか」「いや、蒲焼きにしたらおいしいんだよ」「おお、蒲焼きですか」「頭を押さえて、生きたまま皮を剥いてしまうんだ。頭と内臓をとって、醤油と味醂で焼くとおいしいよ」「おお、すごい……。で、皮は捨てるんですか」「いや、皮も貴重だよ。陰干しして保存しておく。熱が出たとき、腫れ物があったとき、それを水に浸して貼ると、熱冷ましや毒出しになる」。

田んぼのメンバーの大友くんも、先日、マムシを捕まえて蒲焼きにしたといっていた。隣家の人も、そうするのだという。山里には、ふつうにマムシが出てくる。こうしてみなさんつかまえては、マムシ酒、蒲焼きにしてしまうんだね。すごい。ぼくも次にみつけたら、生きたまま捕まえてみようかと思う。