過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

今朝はシマヘビとの遭遇

ムカシからヘビは大の苦手で、出遭うたびに、恐ろしくて血の気が引きそうになる。けれども、山里に越してからは、ヘビに出遭うことはしばしば。「ヘビに出くわすことは当然」として暮らしている。

引っ越した最初の一年は、まずマムシが現れた。玄関先で、夜中に雨やどりしていた。あやうく踏みつけるところだった▲帯状疱疹で顔を患い、目がよく見えないとき、枯れ枝を踏んづけようとした。ところが、枯れ枝がガバっと動き出した。それは、猛毒のヤマカガシが鎌首を持ち上げて攻撃態勢に入ったのだった▲台所の炭を入れる籠の中に、ネズミが子どもを産んだ。それをめがけてシマヘビがやってきた。子どもをすべて呑み込んでしまい、満腹になってしばし台所に滞在していた。

ヘビって、思いがけず突然、現れるのでおどろく。が、いつもいるものだと思っていると、そんなに怖くはなくなった▲今朝は、田んぼに水を引く用水路にシマヘビがやってきた。その泳ぎの螺旋形の軌跡に見とれていた。とぐろを巻いている姿勢も、なかなかいいじゃないか▲怖い、怖い。嫌だ、嫌だというものが、人生にはたくさんある。しかし、嫌だ、怖い、嫌い、というものをもちながら、逃げ出さずに、ひとつ対象をよーく観察してみる▲すると、おお、なかなかいいやつじゃないか、それに美しい、たいしたものだなあ、と対象への認識が変わることがある。