過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

お寺めぐり 光明寺の大黒さん

「昭和レトロの二俣めぐり」(3/6〜3/8)は、二俣にある5つのお寺が参加してくれる。さて、昨日の玖延寺に続いて「光明寺」のご紹介▲お寺の開基は、奈良時代養老元年(717)というから、1300年の前のことだ。元正天皇の勅命を受けた僧行基により開創された。正式には、明鏡山金光明寺という。「金光明経」という護国の経典があるが、それに由来している。

お寺とはいうが、古代から山岳霊場密教修験の聖地として知られた。秋葉山の「火」の神に対して、「水」の神としての信仰も集めていた▲今川家、徳川家御本丸の祈願所であった。境内に浜松市で最大の前方後円墳がある。山頭火もこの寺を訪れたと、日記に書いている。

本尊は虚空蔵菩薩奥の院に鎮座するのは、戦の神として崇められた摩利支真天。また、山の神といわれる笠鋒坊大権現(りゅうほうぼうだいごんげん)が鎮座する▲そして、この大黒様がすばらしい。国内最大級の大きさで、高さ2.3メートルの一本杉でつくられている。開運出世光明大黒真天という。遠州福の神としてあつい信仰を集めた。光明山山頂にあった名木の、大黒杉を使って刻んだ二代目である。

あれこれと神仏がおわす寺院というと、普通はゴテゴテして、妖気漂って騒がしい雰囲気がするものだ。けれども、この光明さんは、とてもスッキリとした清浄感がある。山の中腹にある奥の院までの道もすがすがしい。▲住職はとても気さくで、威張ったところが一つもない。こうしてご縁ができて、ありがたいとおもう▲住職には、光明山信仰の歴史を中心に語っていただく。拝観と法話は、3/7(土)10時〜、3/8(日)14時〜。また、客殿では、キエロスさんのシャンソン、大村匠さんのアイルランド民謡のコンサートも行われる(日程は別)。すべて無料。