過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

人前で話をする機会

今年は、人前で話をさせてもらう機会が多くなった。葬式の挨拶、中学校での講演会、団体の総会、企画提案のプレゼンテーションなど▲人前で話すというのは、なかなかストレスフルなことだ。やっぱりそれは、〈背伸び〉があるからだと思う。上手に話そう、いい印象をもってもらたい、いい人と思われたいと▲で、どうしても力が入る。この「力が入る」というところで、実力を出せない。ぎこちない。なので、聞いているほうは、息苦しくなる。

話の内容はともあれ、リラックスして力の抜けている人の話は、聞いていてラクだ。この「力が入る」というところを、なんとか超えていきたいものだ。なにごとも脱力するのが、いちばんに難しい▲まあしかし、いちばんは「慣れ」だね。場数を踏んでいけば、自然とリラックスして話ができるようになるとおもう。ぼくも今年は、話す機会が増えたので、以前ほどには緊張しなくなったと思うけど。

で、ここが肝心なんだけど、ヘンに流暢になってしまうと、これが最悪▲いわゆる話のうまい人、得意な人の話ってのは、心に伝わらないことがある。たくさんある引き出しから、次々とモノを繰り出してくるような話はつまらないこともある▲かえって下手くそで、トツトツとして緊張して話をする人で、じんわりと心に響くということがある▲たいせつなのは、「自分である」ってことかなあ。借り物じゃあない。ほんらいの自分に立っている、ということ。