過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

お寺と檀家さん

きのう来られた方から、そこの地元のお寺の話を聞いた▲そのお寺さんは、住職があたらしく赴任してから10年余。でも、地元の評判がよくない。ひとつは、愛想がよくない。どうぞ寄ってくださいというところがない。なにかいうと、ふくれっ面で不快な顔をする▲葬儀の時のお布施が法外だという。もともとその地元では枕経、本葬儀、初七日などのお経と戒名をふくめて、20万円くらいが相場だという▲ところが、そのお寺は50万円を要求してくるという。経済力のない地元ではたいそうな金額だ。

いくら高いからといって、先祖代々のお墓がある以上、他のお寺さんに頼むわけにはいかない。いわば「墓質」をとられているような格好だ。他のお寺さんにしても、他の縄張りをあらすわけにはいかない▲そこのお寺の檀家は数十軒だと思う。そうなると、お寺としての経営は難しい。だいたい200軒の檀家がないと、専従で住職は続けられないと聞く▲本堂やらなにやらの維持費にたいそうなお金がかかるわけで、そのために積み立てているんだと思う。贅沢しているわけではないと思うけど。

こういう話はあちこちでよく聞く。都会じゃ、100万円も要求されたという話も聞く▲いまから自分の親の葬儀のことを心配している人もいる。いろいろめんどうだから、自分たちだけの密葬でいいという人もいる。神道式で神主さんに頼めば、3万円で葬儀をしてくれるというので、檀家をやめて、神道に宗旨替えしたという人もいる▲創価学会にはいれば、友人葬でお金がかからないからいいという人もいる。でも、選挙だ会合だ、聖教新聞だとか、いろいろ厄介だし、とか。