語学について。
発音して楽しいというか、元気が出る外国語がいいな。
たとえば、サンスクリット語。発音しやすいし発音していると元気になる。意味も深淵で哲学的。それと比べるとパーリ語は、荘重さに欠けるかな。
日常で使うことはないけれど、インド哲学、仏教の探求には必須と感じる。インドでサンスクリット語の博士号をとった知人がいるが、「サンスクリット語の構造自体が仏教そのもの」と言っていた。
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それから、中国語。発音が音楽的で楽しい。おのずとはっきりしゃべるようになるので、声が大きくなる。中国人同士が話しているとやかましく感じるのはそのため。ハングルや日本語はボソボソという感じだろう。
さらには、スペイン語はそのまま読めて通じる。抑揚も心地よい。
でも、イタリア語は難しいかな。フランス語となると、並大抵じゃない。
ドイツ語は、発音できても、どうしてもヒトラーの演説みたいになってしまう。威圧的で、硬い。
だって、ボールペンを、クーゲルシュライバー(Kugelschreiber)っていうんだよ。戦闘用の武器みたいに聞こえるよね。
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近頃、ベトナム人とやりとりする機会が多いけど、これが難しい。だって、6つの声調があるんだ(ちなみに中国語は4声)。これがちゃんと発音できると、小鳥がささやくような響きとなるって感じ。
おもしろいのは、中国の文化圏なので、中国語の発音がきていること。お経にしても、「妙法蓮華経」も読む。南無阿弥陀仏も、ナモアジダファと発音される。
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トロイの遺跡やミケネの遺跡を発掘したシュリーマンは、18カ国語を習得したと言われている。それまで神話だと考えられていたトロイが実在することを信じ、自らの資金を使って発掘し、実際に発見した。母国語はドイツ語で、子供の頃からラテン語を学んでいた。
その自伝で彼はこう言っている。「非常に多く音読すること。決して翻訳しないこと。毎日1時間をあてること。つねに興味のある対象について作文を書くこと。前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗誦(暗唱)すること。」
こういうことが若いときにわかっていたら、たくさん学んでいったのになあ。