過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

池田大作氏が亡くなった

池田大作氏が亡くなった。11月15日。享年95歳。その死が発表されたのは、11月18日だ。

創価学会はかつての日蓮正宗の外護団体であった。しかし、1991年その教義逸脱が著しいとし破門された。以来、互いに「仏敵」「邪悪な存在」と敵対視してきている。

日蓮正宗法主であった(創価学会を破門した責任者)阿部日顕が亡くなったのが96歳。大作氏は、それ以上に生きなければ、日蓮正宗から「なあんだ大作氏は日顕法主よりも長生きしなかったじゃないか。実証として、破れたではないか。創価学会は邪悪であることが証明された」と言われてしまう。なので、なんとして97歳まで生きていたかった。生かせておきたかった。

②実際に、大作氏がこの11月15日に亡くなったのかどうか、にわかに信じがたい。植物状態になって生かされていたのか、あるいは冷凍保存されていたのか。ともあれ、そういったことがマスコミにリークされて大事に至る前に、95歳で亡くなったことを公表したのではなかろうか。

③大作氏が、会員の前に姿を現わさなくなって13年。本部職員ですら、大作氏がいまどういう状態なのかもくったく知らされていなかった。もちろん会員は知る由もない。「はい。センセイはたいへんお元気です」と判を押したように答えていた。しかも、聖教新聞には、平和提言だの和歌だのと寄稿をしていた。もちろん大作の代作グループによるものだと思うが。ちなみに亡くなったはずの3日後、11月18日の創価学会創立記念日には、大作氏の和歌が三首掲載されている。

④13年間も会員の前に姿を現していないので、会員の間には、大作氏のカリスマ的な影響力はかなり低かったと思う。すなわち死んだことが公表されても、大した動揺はないと思う。大作氏の代作による平和提言(たとえばウクライナ停戦)やら和歌など、胸に響くものはほとんどなく、会員な聞いても目を通しているようだが、その内容、印象に残ったことばを語れる人は一人のもいなかった。

⑤大作氏の元気だった頃のスピーチをなんどか見たが(もうことごとくYouTubeから消されている)、ハワイの会員の前で「マハロー、マハロー、バカヤローだ」とか。

沖縄の会員の前で、沖縄戦終戦地で民間人が多数亡くなった糸満市にできた「糸満会館」について「糸満平和会館て名前変えた方がいいんじゃないかな。ウーマンぽい、ウーマンぽい、糸満なんてウーマンぽい (会場ウケなし)うまく、ダメか。ダメか。もっといいね、いいのはキンマン、いや、イトマン、キンマンコだよ! (会場大ウケ)」ような発言をしていた。

その他幾多の、認知症のような発言が増えていった。あのまま会員の前に姿を現わしてスピーチしていたら、たいへんなことになっていたろう。なので、会員の前に姿を現せないように、いわば「座敷牢」状態であったのかもしれない。

巨大なカリスマとして、権力、名誉、財力、すべてが自分の手中にあるような錯覚に陥っていたと思われる。これは、新興宗教の教祖やリーダーによく見られる現象。

⑥現会長の原田稔氏や子息の池田博正氏の談話を聞いても、原稿を読み上げるだけでつまらない。伝わるものがない。そうした人たち、官僚グループが創価学会を率いていくことになるのだろうが、もはや大作氏のようなカリスマの現れることはないと思う。

⑦ともあれ、創価学会にあっては池田氏は「永遠の指導者」として位置づけられている。これから、大作氏の神格化、本仏化に向けて、教義変更が進められていくと思う。とともに、創価学会の求心力がなくなったわけで、組織はいくつかに分派していくことになるのかもしれない。