過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

いかに創価学会が、他の宗派に対して敵対的であるのか

宗教と政治について、統一教会のことが連日、マスコミで賑わっている。
やはり大きな問題は「公明党創価学会」である。

公明党を支えているのは、創価学会。というよりも「創価学会の政治部」が公明党である。

「ともに日蓮大聖の教えを奉じ、王仏冥合をめざす私どもの同体異名の団体であります。(中略)永久に創価学会公明党は、一体不二の関係で進んでいこうではありませんか。」(「新時代の指導原理、王仏冥合池田大作氏「大白蓮華」昭和40年9月号)
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創価学会は、1955年4月第3回統一地方選挙に文化部員を出馬。当時はまだ政党組織がなかったため、無所属で創価学会が推薦というかたちをとり、結果、一人の都会議員と一人の市会議員が当選した。

創価学会が政界に進出する目的は、日蓮正宗(当時は=創価学会)の国教化、国立戒壇の建立であった。

「大折伏の結果 国を挙げて日蓮正宗の信徒となってこの吾が国から一切の邪宗教群を一掃し終った後に、国会の議決によって決定されなければならない」(昭和30年4月24日の聖教新聞の社説)

「われわれが政治に関心をもつゆえんは、三大秘法の南無妙法蓮華経広宣流布にある。すなわち、国立戒壇の建立だけが目的なのである。」(昭和31年参議院選挙の際、創価学会第2代会長 戸田城聖の講演)

「最高の宗教が国民の幸福のために、国立戒壇として建立されることは必然でなくてはならぬ。……それには同志をたくさん議会におくらなければならない。」
国立戒壇建立のためには関所ともいうべき、どうしても通らねばならないのが創価学会の選挙なのでございます。」(昭和34年の参議院議員選挙の際、池田大作氏の講演)
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やがて公明党は、言論出版妨害事件を起こした。それは、藤原弘達著「創価学会を斬る」の出版をとりやめさせるように、公明党を通して当時の自民党幹事長 田中角栄を通して圧力をかけたのだ。そのことが藤原弘達氏によって暴露された。

世論は創価批判の嵐となる。池田大作氏の国会喚問にも至らんとした。そこで、池田大作氏は「言論出版問題」を反省し謝罪する。「国立戒壇」の否定と「政教分離」の方針を表明した。(昭和45年5月3日の総会)
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しかし、とはいうものの実態は、いまでも公明党=創価学会である。
創価学会の活動のメインは、選挙活動にある。選挙活動を通して友人を拡大し、やがては布教に結びつけていく。

創価は選挙に強い。
それは、「統監」の力だ。あらゆる地域、組織において、座談会やら男子部会やら、すべての出欠が本部らに報告され管理されるから、全国の隅々まで会員の勢力は把握されている。

どのエリアで創価が強いのか、数値として把握される。そして選挙の結果、細かいエリアごとに、投票率が出る。データが次に生かされる。

小選挙区制において、死に票を減らし、当落線上の候補に力を注ぐという配分ができる。そんな微細にコントロールができるのは、創価学会のみであろう。創価学会の投票管理の力によって、自民党は支えられているということもできる。
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さて問題は、公明党=創価学会が、権力を持つとどうなるのか。どういう危険性があるのかを考えてみたい。

宗教は「絶対的な価値観」をもつ。自分の信ずるものは絶対だ、自分たちだけが正しい、他の存在は認めない。それが宗教(団体、組織)の本質的なところにある。とくに創価学会のような、いわば「一神教」的な宗教は、それが顕著である。

ゆえに、宗教団体が権力と結びつくと、他の宗教に対して、弾圧したり、寛容な態度を取らなくなる。西洋の歴史においては、王権よりもローマ教皇の力が強くて、政治まで采配していた時代がある。異端審問、魔女狩りもあった。
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いかに創価学会が、他の宗派に対して敵対的であるのか。自分たちだけが唯一の正しい存在であるのか。その体質をみてみよう

「敵は邪宗教です。邪宗教は人々を地獄に落とす。(中略)一切の不幸の本源は邪宗邪義にあり(中略)邪宗撲滅の大精神を精神として、今、再び門下生一同は、邪宗撲滅に猛然と襲いかかっていきたい。」(昭和35年池田大作氏の第三代会長の就任挨拶)

「安保改定に賛成するか、反対するか、別に御書(=日蓮が書き残した文献)に書いてないんです(笑い)。……それよりか、もっと本質的に大事なことは、邪宗改定であると叫んでおきたいのであります。(大拍手)」(昭和35年6月4日付聖教新聞
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聖教新聞(日刊、公称550万部。日本で第2位の発行部数)の「寸鉄欄」を示す。この欄は会員の間では、池田氏が自らが書いていると信じられている。

「青年よ、仏敵を打ち砕け。学会迫害の悪人は厳罰で野垂れ死ぬまで攻め抜け」
「竹入・山友ら反逆者は皆生き地獄。増上慢で狂った提婆「現身に阿鼻の炎」
「宗門は崩壊。断罪と仏罰の地獄」

これらは、創価学会に反逆したもの、あるいはたもとを分かった日蓮正宗に向けられている。「竹入」とは、公明党の委員長であった竹入義勝氏、「山友とは」、創価学会の顧問弁護士の山崎正友氏、「宗門」とは、創価学会を破門した日蓮正宗である。
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これらの人に対して、「野垂れ死ぬまで攻め抜け」「反逆者は皆生き地獄」「現身に阿鼻の炎」(生きながら、阿鼻地獄の炎に焼かれる)「断罪と仏罰の地獄」などと、表現が苛烈。いかに、敵対と憎悪、懲罰的な性格をもっているかが見て取れる。

これが、公称550万部も日本で第2位の発行部数の新聞の「一面」に掲載されているのである。

その他、反逆者や敵対者が、いかに病に倒れ、地獄の様相をして死んでいったのか克明に描かれている(目は落ち窪み、頬はこけ、肌はどすぐ黒く、さながら生き地獄の様相を呈すなど)。

そういう性格をもった宗教団体が、権力を持つとどうなるか。そこをみていかねばならない。
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さて最後に、池田氏の言葉。
『すごい時代に入りました、ねー、そのうちデエジンも何人かでるでしょう、ねー、ね、もうじきです、あしたあたり出るから、あのー、あの、みんな、みんな皆さん方の部下だから、そのつもりで」(平成5年8月8日 第69回本部幹部会)

平成5年8月に公明党も参加して細川連立政権が誕生し、公明党が新党に参加する。
公明党から初の大臣が出た(池田氏はデエジンと言っている)。その前日の本部幹部会での池田氏の発言である。

カリスマの池田氏は、創価学会の信徒、公明党の議員、その他関連する企業、各界に配置する人材(官僚、マスコミ、司法、議会、教育、財界など幅広い)に、多大な影響力を持っている。

その人物が意のままに組織を支配するというありようが、しばらく続いている(いた)のである。