本は売れない。書店も潰れていく。なので出版社は慎重だ。全国書店に出荷できたとしても、すぐに返品となって戻ってくる。倉庫保管料もたいへんな費用。廃刊にしても断裁して処理するのもカネがかかる。月刊誌も週刊誌も休刊(廃刊)が続く。ということで、構造不況業種なのだ。
なにしろ、有益で楽しめる情報は本を買いに行かなくても、即座にネットで入手できる。かんたんにYouTubeやTwitterなので得られるわけだ。
とはいうものの、やはり本はそれなりに売れるといえば売れる。
売れるためには、著者やコンテンツもさることながら、タイトルの付け方、帯の付け方、カバーデザイン、タイミングとか時流、ぱっと手にとった時に読みたい感じになるかどうか。活字の大きさとか行間、小見出しのつけかたとか、いろいろな要素がある。
そのあたりが編集の腕の見せ所なのであるが、難しいところだ。
ぼくの場合は、企画から取材、原稿、レイアウトとすべてやることになるので、まあそのあたりたいへんといえばたいへんなんだけれど、やりがいはある。
いま「道元」の本作りをしているのが、なるたけ文章量は少なく、余白は幕は多く。そして質問と答えのような形にしてみた。小見出しも大きく。