①宗教活動には課税されない。拝観料、お布施、お墓の永代使用料などは無税。
②収益事業についてのみ、例外的に納税の義務を負うが、普通法人よりも低い法人税率。
③土地建物にかかる固定資産税も無税。土地の譲渡収入や地代などは非課税。
登録免許税、不動産取得税、固定資産税および都市計画税は、宗教活動である限り非課税。
④道府県民税、市町村民税および事業税についても収益事業を行っている場合を除き非課税。普通は、うちみたいな赤字の法人でも年に7万円はとられる。
創価学会について、述べてみる。
①公明党が政権与党にいるあいだは、宗教法人の優遇措置は続く。なので、ほとんどの宗教法人は、公明党が政権与党でいてほしい。また、公明党が野党になれば、与党から宗教法人の優遇は憲法違反だとして、脅しをかけられる。
②かつて創価学会は、広大な墓苑について、修正申告させられたことがある。すなわち、永代使用料は宗教行為として無税にしても、墓石は仕入れて販売しているわけで収益事業であるとされた。
③創価学会の施設(平和会館など)は全国に約1,200箇所。しかもすべて一等地にある。宗教法人でなければ、たいへんな固定資産税がかかる。3年前に、大阪の太閤園を創価学会は、ポンと390億円で購入。それについて、不動産取得税も固定資産税もかからないのだ。
④その全国の施設(会館)で選挙活動をしている。公明党の候補者が挨拶する。会員からの報告を集めて票読みする。選挙ポスターも配布することもあるだろう。
次の創価学会会長と目される谷川茂樹氏の発言。(聖教新聞2022年8月22日号)
「学会と公明党に対する“政教一致批判”は、根拠がない。(中略)宗教団体の主体的な政治・選挙活動の一環として、団体の施設を政治・選挙運動に使用することや、それに伴う事務費用を宗教団体が自主的に負担することも憲法上、何ら問題がない」(池谷が抜粋)
「憲法上、何ら問題がない」というが、問題があると思う。
①宗教法人法第二条によれば、宗教団体は「宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする」と規定している。
②宗教団体が、選挙に際して特定の候補者を推薦し、その当選のために活動することは、「宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い信者を教化育成する」宗教活動の一部とはいえない。
③宗教団体が選挙に際し、選挙活動という政治活動を主要な活動とするようなことは、宗教法人法第二条の規定にてらして宗教団体の目的からの重大な逸脱と思われる。