「おとうちゃん、みてて」
──なあに。ごはん食べたあとだから、動きたくない。
「だめ、みてくれないと」
──はいよ。わかったよ。
あかりは、ぶらさがり健康派にぶらさがって懸垂に挑戦。
うーーん、まだまだだなあ。でも、近いうちに必ず3回くらいはできるようになる。
──あのね、あかり。懸垂は必ずできるようになる。なにしろお父ちゃんの子だからね。お父ちゃんは、懸垂なんて30回くらいは、らくらくだったよ。
「そうなんだ。」
──それとね、いつも腕立て伏せをするといい。」
「どうやってやるの?」
──こうやってね。まず腕を立てて体を横にピタッと一直線。それで、腕立て伏せ。ほら、1回、2回、3回。
「ううん、難しそう。」
──できる、できる。
ということで、あかりは挑戦。へっぴり腰で、なんとか10回こなしていた。
──これを毎日やるんだよ。腕立て伏せと懸垂。そしたら、すごく強くなるよ。
じゃあ、次はキックボクシングだ。
ということで、こちらはミットを構えて、それ!と掛け声をかける。
はい、ワンツー。はい、ジャブ、ストレート、はい、ローキック、はい。ハイキック。まだまだ。
バシバシときまるようになってきた。
まあ、あかりのおかげで、おとうちゃんの健康維持に役に立っている。年とってもまだ懸垂、5回くらいはいけそうだよ。