創価学会は公称1千万人。聖教新聞(日刊の機関紙)の発行部数公称550万部。過去の選挙で公明党の得票数は、900万票近くもとった。
この20数年にわたって政権与党にいて大臣を出している。会員は、数が多いだけではない。あらゆる分野に人材がいる。政治、実業、官僚、司法、マスコミ、教育、芸術など。
外からでは、組織の実体、実情はわからない。なかなか本音のところは聞けない。こないだ創価学会の友人が訪ねてきたので、聞いてみた。
かれは創価学会の元支部長。組織の最前線にいた。うけもっていた会員は80世帯ほど。以下は、彼から聞いた話。
①創価学会は信仰の団体。しかし、いまや中核は信仰ではなくて「活動」になっている。そこには、ほんとうの喜びはない。組織活動は消耗でしかない。
②会員の活動のメインは、公明党への「票をとる」(F=Friend活動)ことだ。会員は集票マシーンだ。
ある地区の選挙が、当落線上ということになれば(積み重ねた数値データでかなり正確に割り出せる)、全国各地から激戦区に応援に入る(全国交流という)。友人の友人を頼って、訪ねて投票を依頼する。
③選挙活動のないときは、聖教新聞の購読依頼(新聞啓蒙という)だ。選挙になれば、公明党に投票してくれる友人づくり。すべてがそこにいく。それらはみんな会員の自費、手弁当。公明党も創価学会も人件費はかからない。
④草創期の創価学会は、病気が治った、家庭不和が解決した、貧困から脱出したというような、感激の信仰体験をよく聞いた。いまはほとんど聞かない。
会員は、ノルマのように競わされて、選挙活動の票取り。そして年に一度の寄付を求められる(「財務」という)。寄付金額は3桁(100万〜999万円)レベルの人もいる。
⑤日蓮正宗富士大石寺から破門され(30年前)、いまや教学(日蓮仏法の研鑽)の息吹はほとんどなし。かつては、大石寺にある板曼荼羅こそが真実と言っていたが、もうそんな話は全く出ない。
⑥会員を根底から支えている当体は、池田大作名誉会長である。しかし、この10年というもの、会員の前にまったく姿を現さない。生きているのか死んでいるのか、植物人間状態なのか、わからない。
名誉会長のメッセージが、よく聖教新聞に出るが、ほとんど組織の官僚たちが作ったもの。名誉会長滅後の創価学会は、かなり求心力が落ちていく。
⑦しかし、なにしろ公称一千万人もいる。情報交換、人脈作り、政権与党のつながりも含めて、メリットはある。多くの人は、信仰的な喜びはなくとも、世俗的なつながりで会員でありつづけると思う。
⑧聖教新聞社、創価学会本部の職員たちは、かなりの高給取り。それこそ年収一千万円レベルがたくさんいる。
会員の組織活動と寄付、聖教新聞の拡大などの活動は、それら創価官僚たちを支えるものとなっている。優雅な創価貴族、それを支える会員たちという構図。
⑨いまやコロナ禍もあって会合も減り(以前は、毎日のように会合と報告)、だんだん弱体化してきている。会員が孤絶化してきている。なにより池田大作に替わる指導者がいないので、熱が失われてきている。
⑩自分は組織活動はもうしない。しかし、信仰はする。南無妙法蓮華経と唱えて祈ること。そこに立脚して自由な友人たちと交流していく。