過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

明日、午後にひとりで学校に出かけてテストを受ける気になった

──明日、学校でテストがあるんだってさ。
みんなと一緒に受けてもいいし、ひとりだけで受けてもいいし。
受けなくてもいい。あかりは、いくかい?

「テストかあ……。う〜ん、どうしようかなあ」

──自分できめればいいよ。

「おとうちゃん、テストって好きだった?」

──おとうちゃんは、好きだったよ。

「どうして?」

──だって、自分の力試しになるでしょう。
どこができて、どこができなかったかがわかる。
できなかったところは、あとで自分で勉強していけば、もっとわかるようになる。わかるようになると、おもしろくなる。

「そうかぁ」

──だから、自分の力試しと思ったらいい。人と比べて、できたとかできないじゃなくて、あくまで自分の力試し。

「うん。力試しならいいね。じゃあ、行く。」

──きっと、おもしろいと思うよ。

「マスクは必要かなあ」

──マスクなんてつけなくってもいいよ。教室で一人だから、3密回避だしね。


というわけで、あかりは、明日、午後にひとりで学校に出かけてテストを受ける気になった。とくに、そういうふうに誘導したわけじゃないんだけど。