過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

あかりは、一日に5回も6回も風呂に入ってた

「おとうちゃん、あたためて」
薪を燃やす。ごお~~~。
─あったまったかい?
「うん、あっかいよ。とうちゃん、ありがとう」
 ▽
あかりは、こんなに寒いのに、半袖と半ズボン。しかも1枚しか着ていない。裸足。「厚着しろ」といっても、聞かない。それでいて、寒いと言っては風呂に入ってた。

一日に5回も6回も入ってた。気がつくと風呂に入っているのだ。
内風呂のガス給湯では湯冷めする。燃料代もかかる。そこで、外風呂の薪で沸かす循環風呂に入るのだ。足湯だけでも気持ちがいい。ぼくはそこで、司馬遼太郎を読んだりしている。いまは「関ヶ原」だ。

「どうしてお風呂は上が熱くて下のほうが冷たくなるの?」
「どうして新聞紙はすぐに燃えてしまうの?段ボールだと長く燃えるよね、どうして?」
「竹で息を吹くと火が燃えるのはどうして?」
みたいな質問に答える。まあ、体験的な理科の授業だね。
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読売新聞の記者が取材に来てくれた。「すごい90代」の本についてなんだけど、記者は聞き上手。話はぼくの田舎暮らし、インドの旅、宗教やら仏教の話になっていった。

取材中、風呂上がりのあかりは、背後霊のようにおとうちゃんの後ろに張りついてくる。記者はそのまま写真を撮ってくれたので、読売新聞にはあかりと一緒に掲載になるかもしれない。今週末か来年らしい。
 ▽
寒波到来だあ。風がビュービュー。川沿いの道、ワンコの散歩、寒い、寒い。だが、星空は冴えて美しい。天の川がはっきり見える。

 

早起きなので(3時台)シュラフの中に湯たんぽ入れて履く。下半身は温かい。手はかじかむので、ペットボトルに熱湯を入れて温めて(これ、とてもいいよ)仕事している。