過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

統一教会の信徒が、なぜ多額の献金をするのだろうか。その論理。

統一教会の信徒が、なぜ多額の献金をするのだろうか。
いろいろな判決を読んでみて、すこしわかってきた。
こういう論理なのだ。

①この世の万物(財産)は本来神のものであったが、人間が堕落した結果、万物がサタンのものとなった。

②万物を神の側に取り戻すことによって、神の側に近づくことができる。信者もそして万物を所有していた者も神に近づくことができ、ひいては地上天国の実現につながる。これは「万物復帰」という教義である。

③神の側とは統一教会であり、神とは文鮮明である。

④ゆえに活動の究極の目的は、「経済活動」という資金獲得活動である。神に認めてもらうためには、自分の一番大切なものを捧げないといけない。今、人間にとって一番大事なものはお金だろう。だから、多額の献金をしなさい、ということになる。

⑤多くの人はサタンの側に支配されている。嘘をついてでも万物を神の側に取り戻すことが信者の使命であり、これが人を救うことになる。

⑥これらの経済活動を支えるために、完全服従・絶対服従のタテの関係がある。そして、自分の頭で考えてはいけないという教えがある。

⑦信者は、上司に毎日の出来事や思考を必ず報告・連絡・相談しなければならない。自分で判断したり、同じ立場の信者同士で不平不満を語ることは「悪魔が入り込む」あるいは「罪」として禁じられている。末端の信者は「完全服従・絶対服従」の体制下に置かれている。

⑧これは「カインとアベル」の教えと言われる。カイン(一般信者)はアベル(上司)に絶対服従しなければならない。

神は堕落した人間の救済のための最初のチャンスとしてカインとアベルを地上に遣わしたが、カインがアベルに従わずアベルを殺したために、失敗してしまった。それゆえ神の救済を実現するためには、カイン(一般信者)はアベル(上司)に絶対服従しなければならない。

以上、参考としたのは、奈良地方裁判所 平成6年(ワ)207号 判決。