過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

うんこドリル

妻の入院の付添の帰りに書店に寄る。山里暮らしなので、近くに書店はない。サンストリートというショッピングモールにある「谷島屋」という書店に月に一度立ち寄りるくらいだ。
妻は入院でいない。あかりは寂しいし、暇を持て余し、一緒に遊ばなくちゃいけなくなって、仕事もできなくなる。それでと、本を探した。
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「うんこ 夏休みドリル」(文響社)980円。
日本一楽しい学習ドリル。東京大学との研究で効果が実証!とあった。

めくってみると、これがおもしろい。

すべて「うんこ」で問題が出されている。
あかりの頃の年代(2つ〜小3)は、うんこが大好きだ。
うんこ、おしっこ、ちんちんと嬉しそうにいう。こちらは顔をしかめる。すると、ますますすに調子に乗ってうんこうんこ、とはしゃぐ。

それで、いまは逆手にとって、近頃は、わがやではうんこうんこと、お父ちゃんは連発する。こちらがうんこと言い出したら、あかりも辟易するかと思って。しかしもこりずに騒いている。
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で、この教材だ。
うんこづくしだが、絵がすばらしい。手を抜いていない。親も楽しめる。気に入った。

とくに、算数で難しいのは文章題。文章を読みこなして数式にしていけるかどうか、そこが分かれ道。ぼくは子供の頃、そこが苦手であった、この本はそこをとても上手に導いている。

帰宅して、「うんこドリル買ってきたよ」というと、あかりは「どれどれみせて」ととびついてきた。

はじめは算数。ちょっと難しいかな。でも、やりかたがわかると、どんどんすすんでいく。

「もうそれくらいで明日にしたら」というと「きょうやってしまう」ということで、夏休みの問題の8割を解いてしまった。

国語だってある。この勢いで毎日やれば、またたくまに終えてしまう。そうすると、次は小2、小3と独学で進めそうな気がしてきた。
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たいせつなことは「おもしろいかどうか」である。

いかにも「勉強しましょう」という問題集は、まったくつまらない。いわゆる「勉強」だ。強いて勉める。やりたくないことを我慢してやるというところ。

ところがもこうした「うんこドリル」のように、子どもがよろこぶ素材をおもしろくシュールに出してくると、子どもは飛びつく。

「うんこ」を教材にする。ううむ。あたらしい発見だ。

ともあれ、学習が楽しければ、としどしすすむと。だって、学ぶことそれ自体が楽しいことなのだから。そのためには、ひとつには、教材・ひとつには教える人が楽しんでいること。