過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ヤママユの飼育

山繭を飼育して織物までやっている友人がいて、飼育するための林がないので、サポートしてもらいたいと相談を受けた。
山繭は、天蚕とはちがって、桑の葉を食べない。クヌギ、ブナ、コナラなどを葉っぱを食べる。そのため、室内で飼育できない。それらの樹木の葉っぱに卵をつけていくことで、育っていく。けれども、鳥に食べられてしまうので、網をかける必要がある。
クヌギなどの林を見つけて、地主と交渉して網をかけるなんて難しい。苗木を買ってきて育てるのも、時間もお金もがかかる。いい方法ないかなあ。
--------------------
うちの敷地には、栗の木が60本くらいある。栗は取り切れずにずいぶんとムダをしている。大きく背が高くなりすぎたので、剪定しようと思っていた。
そうだ、うちの栗の木、10本くらいを剪定して、そこにばっさり網をかける。そこで、山繭を飼育できるのでないかと閃いた。山繭は、栗の葉も食べるようだ。
-------------------
というわけで、来年、山繭の飼育をはじめるかもしれない。その友人は、機織り機が5台もあるので、そのうち1台をうちの施設に持ってきてもらい、ここで機織りをしてもらってもいいな。
山繭の糸はものすごく美しい。淡い緑色で光沢がある。「繊維のダイヤモンド」と呼ばれているほどだ。蚕の糸の相場が、1㎏当たり6,000円といわれるが、山繭の糸だと40万円前後。伝統文化の継承としても貴重なことだ。
ま、なにごとも、やってみないとわからない。山里の資源は、組み合わせ次第で無限の宝になりうる。

 

f:id:ichirindo:20201127233458j:plain

f:id:ichirindo:20201127233505j:plain

f:id:ichirindo:20201127233517j:plain