過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

インドの山中で銃口を向けられる

突然、銃口を向けられた。標高2,000メートル余もあるインドの奥深い山の中。
バドリナートという中国と国境の近くまで旅をしたときのこと。
ふらりと標高2千メートルの山の山を歩いた。透明の風と光ばかりの風景だった。
山中で暮らす修行者のテントを訪ねては、瞑想の話を聞いたり、スケッチなどしてのんきなものだった。ひとりで徘徊していたら、突然、兵士が出てきて、銃口を向けられた。
いつしか国境近くにきてしまったらしい。中国とは国境紛争がよくあるので、警備は厳重だ。ぼくなど中国人に見える。さいわい、パスポートを持っていたので、逮捕されずにすんだ。
インドの旅は、つねに危険と隣り合わせ。この旅は、オンボロのバスで行った。バスが停まるたびに、ドライバーは、車体の下に潜って、なにかガンガンとハンマーで叩いていた。「だ、だいじょうぶかいな」。道にガードレールなし。谷底にバスが堕ちた残骸がみえたりした。

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