過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ひとり暮らしのお年寄りの見守り支援、幼児の交流の場作り

ひとり暮らしのお年寄りの見守り支援、幼児の交流の場作り。これからのテーマになりそう。
「お年寄りの見守り支援」:山里は過疎高齢が進み、ひとり暮らしのお年寄りが多い。うちのデイの施設に通われている人も、ほとんどがひとり暮らしだ。
いつ何時、転倒して骨折という恐れは十分にある。デイに通っている間はまだ安心だが、家に帰ったら一人なので、そこは家族が心配する。
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いつも郷土の歴史を教えていただいている大先輩(86歳)に電話した。いつも、すぐ出るのにつながらない。奥様は、施設に入られていてひとり暮らし。もしや、と思ってあちこちに聞いてみた。
こういうとき、近隣や自治会など、手元に準備してないので、調べないとわからない。
いろいろ聞いていったら、どうも年末に救急車で医大に運ばれたということはわかった。
そうしたら、きょう本人から電話があった。「なんとか、生き延びたよ」と声が明るいので安心した。しかし、今後もそういうことがあると心配。
「介護認定を受けるといいですよ。そうしたら、要支援か要介護になるので、訪問介護が受けられる。食事の支度とか掃除をしてもらえる。
あるいは、送り迎えつきでうちのデイが利用できますよ。自分の書斎と思って、使ってください」。
そのように伝えた。ま、しかし、なかなか踏ん切りはつかないと思う。
先週からうちの施設に来ていただいている「便利屋猿ちゃん」など、買い物代行とともにひとり暮らしの見守り支援の意義が大きい。
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子育て支援:とくに移住者の場合は、子供が小さいとお母さんに全面的に負担がかかる。
何しろ祖父母が近くにいない。親戚もいない。気軽に子供を預けられる家はない。また子供同士近くにいないので、一緒に遊ぶ相手がいなくなる。孤立化しやすい。
これからの未来を背負うのが子供たち。そしてこれまでご苦労されて日本を作ってこられたのがお年寄り。その両方は社会的弱者ともいえる。こういう人たちを、見守り支援することが大切と感じる。
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しかし、行政にこれを訴えても、なかなか時間とエネルギーがかかる。
自分ができることは自分で進めていくしかない。 さいわい昨年の12月からデイサービス事業を始めたので、この施設を拠点として、お年寄りの見守り介助、幼児の保育、地域の元気なお年寄りの寄り合いの場という形を作っていこうと思う。私設図書館も視野に入れている。
そこに障害者が入る。 縦割りではなく、融合した形で進めていくのがたいせつ。それぞれが、啓発しあい、支え合い、学び合い、元気をもらえるとおもう。
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自分の自分でできることはどんどん進めていく。そして形ができていく。あとは自然と流れていくかもしれない。後から行政もついてくる可能性だってある。
自分ができることを手堅くやっていくことしかない。上から動かすのではなく下からだ。末端からだ。過疎地からだ。そこにおいて、実例を示していく。やがて、動いていくものがあると思う。
はじめから「こういうダンスをしましょう」というのではない。現場で一人ひとりと出会って工夫していくうちに、それがいつしかダンスになる。
起きてくる現実からの発想。そこからやりとりしていくうちに、動きが起きていく。それが結果としてダンスとなっていく。