過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

その「顧客」から、つねに命題が出される

わがやの「顧客」はなんといってもあかりだ。
あかりを中心に回っている。

「あれをしたい」といえば、「はいはい」。「これはいやだ」といえば、「はいはい」。「ちょっと待ってね」といっても待ってくれない。有無を言わさず、とっととやることになる。

多少のしつけはするが、基本、相手に寄り添う形での育児だ。(ちゃんとしつけなさい? わかっています。そのコメントはしないでね。)

まあ、いまのところは相手に寄り添う育て方。
とくにお父ちゃんは甘い。叱ることはない。たまに、叱るけれども、怒りの感情はまったく入れない。「そうしたら困るなあ」「そういうと、おとうちゃんはかなしいよ」みたいな言い方はする。
-------------------
で、その「顧客」から、つねに命題が出される。
今朝は、起きるなり「ネコのメリーゴーランドがほしい」という。

あるのは、ダンボールとパンフとクレヨンとハサミ。
イメージが少しできたところで作りだす。「こういうものをつくる」という具体像はない。作りながら生まれてくる。

まずダンボールを切って、つなげてまるくして、その上に猫の絵を切っていくつか貼り付ける。
それを糸で吊るして回転するようにすればいいかな……。

そのうち、あかりは「こんなんじゃない、ちがう」と言い出す。そしたら、またそこから作り直す。

結局、つくりたいのは、猫の秘密基地だったりする。猫の絵の半ズボンがほしかったりする。それはそれで、紙で作る。こういうのは、ぼく自身が楽しいからね。
--------------------
日々、その都度、「お題」を頂いては、工作に励むということになる。切ったり貼ったり糊付けしたり。そのうち落ち葉を工夫したものづくりになると思う。

決まったこと、正解のあるものをこなしていくのはつまらない。先に何が起きるかわからない。つねに不確実、変化ばかり。変化する現実とのダンスこそが知性の本質と考える。ま、つねによちよち歩きの危うさでいい。

それはそれで、まあ楽しいんだけど、仕事が中断される、集中力が切れるのが困るんだなあ。

いま、友人の遺産分割の裁判所の申し立ての書類を作っているところ。途中でメリーゴーランドになって、わけがわからくなってきたぞ。