過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

渋沢栄一と春野の王子製紙、そして金原明善

「人を旅する」春野暮らしの案内①

NPO法人「雲を耕す会」に依頼されて、昨年に続いて、春野の暮らしの案内をした。

まず、郷土史家の木下恒雄さんの講座。こんどぼくが継承することになったデイサービス「みんなの家」に集まっていただいた。
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木下さんは86歳。著書30冊余。民族学者の宮本常一のように、本を書くときは、100人くらいの人に会っては、それをもとに書いていく。

国会図書館から明治時代の新聞のコピーを取り寄せて、丁寧に分類しては、春野の自然災害史、林業史、お茶の文明史などを書いてこられた。木下さんは、元警察官。ワープロのない時代には、和文タイプライターを3台も購入して、それで原稿を書いたという。
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今回のお話は、春野の集落が生まれる元になった明治の王子製紙の設立について。春野が木材パルプ発祥の地となったのだ。その大本は、渋沢栄一にある。渋沢の生涯に触れ、いかにして、かれが明治の資本主義のシステムを作り上げたかということ。さらには、地元の遠州金原明善の治山治水事業との関連にも及んだ。

じつに明晰で無駄のないお話、お話をする勢い、エネルギーがまことに素晴らしい。来年から、連続講座をお願いすることにした。そのあと、王子製紙の煉瓦の建物の見学をした。
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あかりは、「出かけるよー」というと「一緒に行くー」というので、そのまま連れて行った。騒いだら途中で帰らせればいいかなと思って。

しかし、大人たちがたくさん、しかも難しい話の時に、もくもくと一人遊びを楽しんでいた。お父ちゃんとしては、ありがたかった。

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