過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

裁判の相談を受けたので、すこしアドバイスを

裁判の相談を受けたので、すこしアドバイスさせてもらった。

裁判官は法に照らして判決を下す。とはいうものの、「裁判官の心証」というものが大きい。

裁判官の心証を悪くするのは、
①嘘をつくこと、事実を偽ること。
②証拠を捏造すること、あるいは隠すこと。
③裁判所を軽視すること。
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戦略としては、「事実」を否定して押し通すことも可能だ。しかし、嘘をついていくと、必ず辻褄が合わなくなる。まちがいなくボロが出る。そのうち、相手側から強烈な証拠が出てきて覆される。そうなると、覆水盆に返らず。万事休すである。

裁判の結果=判決の怖さは、強制力が伴うこと。国家権力だからね。逃げられない。「いくら支払え」という判決が出たら、有無を言わさず払わされる。払わないときには、強制執行されることもある。財産、資産を差し押さえられ、やがては競売される。
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「この人ってどうか?」という裁判官にあたるときもある。判決を出すのが面倒だから、「すぐに和解しろ」と迫ってくることもある。(たくさん裁判を抱えているので、ラクしたいわけだ)

ぼくの経験したこと。
「こういうケースは、どっちも悪いんだから、五分五分でどうだ」。
──いえ、ちゃんと証拠がありますので、きちんと判決を出してもらいます。
「なにいっているんだ。証拠なんて、そんなもの見やしないよ」
そんな乱暴な裁判官がいた。

そうしたとき、その裁判官とどう折り合うか、というのが一つのポイント。裁判官と喧嘩しても勝てないからね。しかし、このときは、裁判官が「こりゃあ、手間がかかる」と思ったのか、別の裁判官に交代となった。

しかし、その交代した裁判官は、わがやに電話してきて、やはり和解を勧めた。それをまた、断った。結果、完勝したが。
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ちなみに、日本の裁判においてはドラマにあるように、原告と被告ががやりとりするってことは、ほとんどありえない。基本的には「書面主義」だ。

なので、期日までに準備書面を出す。相手は書面で反論する。そしてこちらは、また書面で反論する。そのことで判断をされる。最終的には、裁判官による尋問ということは、すこしあるが。
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そんなことで、かるく一年は経つ。長いときには、5年、10年だ。多大なエネルギーと時間がかかる。集中力が続かず、気分的にも重たい。金もかかる。

これらを弁護士に頼むと、「はい、着手金30万円」「はい、1時間、相談料5千円」「はい、成功報酬15%」「はい、日当2万円」と、小さい裁判でもかるく100万円はかかってしまうわけだ。