過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

田んぼの総労働時間は、1,400時間

お米の収穫が終わった。とれたのが570キロ。3反の田んぼでの収量としては、かなりよくない。いもち病の発生もひとつの原因。田んぼの水もちが悪いこと、無農薬・無化学肥料ということもある。

中核メンバーは5名。かかわったひとは、延べにして500名。総労働時間は、1,400時間。ぼくは410時間だった。管理、打ちあわせ、情報収集、田んぼへの往復時間は入れていない。

お米570キロというと、キロ500円で売ったとしても、30万円弱にしかならない。一方、かかった経費は、機械、設備、資材など50万〜70万円くらいになる。人件費は入れていない。

この3倍の収穫量になったとしても、ペイしない。ほとんどお米作りは、手間多くして益少なし、というところ。またアイガモ農法は、除草の手間はなくなったけれども、飼育の手間と心労はそれ以上だったかもしれない。

除草剤と農薬、化学肥料をつかえば、もっとラクになる。コンバインなどの機械をつかえば、さらに楽になる。二人でも田んぼはやっていけるかもしれない。しかし、機械のメンテナンス、肥料代などたいへんだ。

ということで、やはりお米作りはとても難しいことがわかる。収益をかんがえたら、やっていけない。安心安全な食の確保、自然と共生した労働、仲間とのチームプレー、土や水、植物の研究と探求のよろこびなど、お金でははかれない価値が大きい。

しかし、ぼく個人として、400時間も田んぼに時間を取られている。一日4時間を100日だ。そのあたり、要検討だ。本業が疎かになっている。この半分か三分の一に省力化しないと、続けられないかなあとも思う。