過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

農業はお金がかかる

農業は人手がいる。とくに、無農薬でやろうとしたら、手間がかかりすぎ。なので、ほとんどの農家は、除草剤、農薬、化学肥料を使う。田植えの後に、除草剤をつかえば、ほとんど草は生えない。ある人は、田植えの後で、田んぼには入らない。入るときは、稲刈りの時だというほどだ。

いっぽう除草剤を使わなければ、ほとんど毎日、草取りに追われる。毎日、1時間以上の作業を2か月近くはかけることになる。暑いし体力がいるし、たいへんなのだ。

そうして、除草剤をつかったお米と、そうでないお米の味は、さほど変わらない。健康にたいする懸念もないことはないけど、なあに大した問題はないのかもしれない。

まあ、楽舎は無農薬・無化学肥料にこだわってコメ作りをするつもり。だが、やはり人手がいる。そこで、アイガモの登場ということになったが、それはそれで、ちがった手間もリスクも大きい。

いま懸念しているのは、稲刈りと脱穀。いまのところ、友人から機械をお借りすることになっている。また、共同購入した脱穀機もある。これが、すこしややこしい。共同購入というのは、壊れたりした時、いろいろと面倒だ。基本、使った人が壊したら、その人の負担で直す。しかし、もとから壊れていたとか、保管がわるかったとか、いろいろすっきりしないことになる。

また、機械を借りても、壊したりすると多額の修理費が必要になったり、直せないと人間関係がギクシャクしてしまったりする。貸して壊された時、「いまお金がない」といわれると、直せともいえなくて、泣き寝入りになることもあると思う。コンバインのように高い機械など、壊したらえらいことだ。

なので、ほとんど農家は、無理して自分で機械を買う。トラクター、田植機、コンバイン、籾摺り機。そうなると、新品で買うと軽く1千万円は超える。中古を買ってもでも100万、200万と飛んでいく。しかも、ちょっと修理すると数万円。たとえば、今回、トラクターは4万7千円、田植機は1万円、かかった。そのようなことで、農業はお金がかかる。そうして、お米は販売しても、とても安いときているので、課題は山積なのだ。