過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

毎日、田んぼ、どうしようかと妻と論議している

儲かりもしないのに、えらくたいへんそうだし、なにか罰ゲームでやってるの? ピラミッドの労働者みたいだ、と。クチの悪い友人が言っていた。

毎日、田んぼ、どうしようかと妻と論議している。行ったり来たりだ。

とにかく、田んぼは一人じゃできない。家族だけでできる小規模の田んぼというなら、それなりにできる。しかし、それもなかなかたいへん。うちは、乳児がいる。親戚も近くにいない。戦力はぼく一人なので、無理。

大型農機具があって、除草剤を使えば、ひとりで1町歩くらいできるかもしれない。機械というのは、トラクター、田植え機、脱穀機、コンバイン、乾燥機、籾摺り機などだ。全部揃えたら、かるく一千万円は超えてしまう。

無農薬と無化学肥料での米作りは、かなりの手間がかかる。田植えと稲刈りは、人手が必要。草との戦いが2ヶ月間。毎日の水の管理もある。なので、多くの仲間との共同作業が必要だ。

というわけで、この3年間、仲間を募って力を合わせてやっている。地元の人、移住者、まちなかの人の連携プレーだ。

ただ、人それぞれの思いがある。

体験としての農業ができるだけでありがたい、という人。いつか自分で田んぼをやるときのスキル習得にやっている、という人。労働にみあった収穫がほしい、という人。仲間と力をあわせるのがたのしい、という人。

みんなの役に立つなら自分の役目として、美学としてきちんとやろう、という人。時間があるので、ちょっと手伝うくらいでいい、という人。子供の自然体験として関わりたい、という人。

いろいろな人が参加してくれている。その一人ひとりの思いを結集するというのが、ぼくの役割ということになる。

難しいのは、現状では手間ばかりかかって収穫が低いこと。時給にすると200円くらいにしかならない。そのあたりで、なかなかモチベーションが上がらない、ということがでてくる。ということで、ピラミッドの労働者状態。