過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

スマナサーラものがたり⑳弟子のポイント

スマナサーラものがたり⑳

弟子のポイントと問われれば、ものごとの本質に興味があって、「これはなんですか」と問うていく真面目な態度が必要なんですね。
「Why」「How」「What」を持っている人。
それを生き方の中に正確に編み込んでないといけない。
「Why」「How」「What」に対して、私はちゃんと答えていきますよ。
  ▽
いくら膨大なデータをインプットしていても、さらに「Why」「How」「What」がなければいけません。
そしたら私のデータを全部あげて、あとは勝手にやってくださいと言えるんです。

ところが宗教というのは、あるいは仏教を宗教にしてしまうと、それを全部奪ってしまう。
宗教というのは「Why」「How」「What」がないんですね。それを持たせないようにしてしまうのです。
  ▽
あなたの興味はどこにあるかと聞かれますが、とくにないんです。
「あとこの人生は、何年残っているのか」というくらいです。
教えを残すということにも、とくに関心がないんですね。
私が消えたら全部消えるとも思うし、まぁ残したほうがいいと思うならば、残っていくでしょう。

弟子を作るのが一番の仕事といえば、そうなりますか。
ちゃんとした弟子を作ればいいんですけどね。それが難しい。
弟子というのは、たんに衣を着た者をいうんじゃないんですから。
  ▽
ちょっと欲をいえば、博士過程が終わったレベルの若者が出家してくれれば、ちゃんと育てるでしょう。
博士レベルでないと、精密な話になると、ちょっと私と話は合わないかもしれない。
そういうような人がかつていて、期待もしたのですが、うまくいかなかった。
かれらは研究の世界にはいっていこうとしますが、私にとってもはくだらないことです。でも本人には言えないですし。(続く)

スマナサーラ長老のインタビューをもとに池谷が構成しています。