過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

日本の民主主義についての擬制

こんなことは常識かもしれないが、日本の民主主義についての擬制(実質は違うのに、そう見なす(見せかける)こと)についてまとめてみた。
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擬制の背景:「無条件降伏」のショック」

①7月26日ポツダム宣言
軍国主義の除去。日本本土の占領、かつて侵略によって得た領土の返還(日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国ならびに我々の決定する諸小島に限られなければならない)。戦争犯罪人の処罰。日本国内における言論・宗教・思想の自由。基本的人権の尊重。軍隊の完全な武装解除再軍備のための産業の破壊等々。「日本政府が全日本軍の即時無条件降伏を宣言し、またその行動について日本政府が十分に保障することを求める。これ以外の選択肢は迅速且つ完全なる壊滅があるのみである。

②「驚くべきことは、あのようなドタン場に臨んで國體護持が支配層の最大の関心事だったという点よりもむしろ、彼等にとってそのように決定的な意味をもち、また事実あれほど効果的に国民統合の「原理」として作用して来た実体が究極的に何を意味するかについて、日本帝国の最高首脳部においてもついに一致した見解がえられず、「聖断」によって収拾された」(丸山眞男「日本の思想」)

③敗戦、無条件降伏。かろうじて「国体=天皇制」護持。天皇は、GHQの間接統治の支配の道具として、平和と民主の象徴に。交換として、憲法には戦力不保持の戦争放棄条項をもたせれる。
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アメリカの植民地:GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の占領政策

①一九四五年(昭和二十年)八月三十日、GHQの総司令官ダグラス・マッカーサーは、日本占領のため、アメリカ軍の輸送機パターン号に乗って、厚木飛行場に降り立つ。

②日本のアメリカの植民地化の趣旨。
「まず軍事力を粉砕する。次いで戦争犯罪者を処罰し、代表制に基づく政治形態を築き上げる。憲法を近代化する。自由選挙を行い、婦人に参政権を与える。政治犯を釈放し、農民を解放する。自由な労働運動を育てあげ、自由経済を促進し、警察による弾圧を廃止する。自由で責任ある新聞を育てる。教育を自由化し、政治的権力の集中排除を進める。そして宗教と国家を分離する」

③外見は、理想的な民主化政策。やがて、東欧とアジアの共産化によって、日本は反共の防波堤(朝鮮戦争によって軍備力のある警察予備隊の出現)に。

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「日本がよろこんで受け入れた植民地政策」

①敗戦のショック 日清・日露、題一次世界対戦の連勝、負け知らず。驕り高ぶり。軍部の独創
②敗戦により自信喪失と卑下。日本の文化と歴史を学ばなくなる。(例:米を食うと頭がバカになる。日本語ローマ字化。)
アメリカ大量の物質主義、食料の補給、衛星の徹底、消費社会の出現
④やがて朝鮮戦争ベトナム戦争を土台にして急速に景気拡大してきた:所得倍増計画の実現む
アメリカの言いなり(核の傘日米安保条約)になっていれば国は安定、経済は発展。
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アメリカの間接統治=植民地の道」

①日本国としての主権がない。すなわち、責任もない。アメリカの軍人と高級官僚ど決められ、総理も蚊帳の外、お飾り
②官僚支配による、護送船団方式アメリカの間接統治に役に立つ人材が総理となっていく。
③選挙は形として民主主義があると思わせる擬制装置として働く:そもそも投票用紙読取分類機「ムサシ」は信用できるか
三権分立はお題目のみー。最高裁の「違憲立法審査権」などなきに等しい。憲法違反であっても「閣議決定」によって官僚で決められたことについて何もいえず。そして閣議決定をすすめる官僚は、日米合同委員会でアメリカの支配下で決められる。