過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

一人と出会って、そこからひろがっておもしろい展開になることも

利用者さんの送迎を毎日行っている。
見知らぬ人でも、フツーに声をかけてクルマを止めて立ち話することがよくある。

「知っている人?」
利用者さんがそう聞く。
「いいえ、知らない人だよ」

利用者さんは驚く。まあ、まったく見知らぬ人でも、友人のようにフツーに気楽に声をかけて、フツーに話が続くというのが、ひとつの個性というか得意ワザかな。

しかし、山里のおじさんは、無愛想な人が多い。ぶすっとして挨拶も返事もしない人もいれば、一言でおしまい、取り付く島がないという人も多い。縁があればそこから動くし、なければそれでおしまい。それはそれで問題なし。

かといえば、初対面でもニコニコして、とっても楽しい人にも出会う。

きょうは、いきなり話しかけたおじさんと小一時間の立ち話となった。

80歳でひとり暮らし。高さ10メーターにもなる杉の大木にハシゴを掛けて枝打ちする。
樹齢60年くらいの杉の巨木を、これから10数本切り倒す。バックホーで家を解体して、処分する。

これからこの森の木を伐って、ここを解体して、娘の会社の保養所を作ることになった。こういうことをやる、ああいうことをやる。ついでに、薪がたくさんあるので、いつでも持っていってくれ。あした、ここに並べておくよ、と。軽トラ貸してやるので持っていけばいい。

ま、そんなふうに一人と出会って、そこからひろがっておもしろい展開になることもある。