過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「遠州報国隊」と靖国、廃仏毀釈

天皇の東京遷都に向けての行幸にあたって、金原明善が、天竜川に船橋をかけた話を書いた。
その当時、官軍と幕府の戦いのことで言うと、地元では「遠州報国隊」が結成された。神職を中心にした有志隊である。
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鳥羽伏見の戦いで敗走した徳川慶喜追討のため、官軍は江戸に向かう。「遠州報国隊」は、官軍に合流する。
そして、江戸城周辺の警衛や上野での彰義隊との戦いに参加する。一部は会津との戦い(戊辰戦争)まで行った。
明治維新となり、隊は解散となるが、東京に残留・移住する者も多くいた。明治政府は、維新に功績のあった武士たちをまつる「招魂社」を作ることになった。
遠州報国隊」は、もとは神職であったわけで、彼らがその祭祀を執り行った。それが後の靖国神社である。
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この「遠州報国隊」が、明治政府の神仏分離令の時、地元の秋葉神社秋葉寺)などの寺社を打ちこわし、廃仏毀釈したのではないか。
そんな話を、地元の郷土史家、木下恒雄さんと語り合った。木下さんはいまその資料を、集めて整理しておられる。