過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

原発依存体質の自治体

ばんばんとカネが入る。必要もないハコモノつくって土建屋が儲かる。市長や助役などは、天皇のようにみんなから尊敬される。あとの事故のことなど、知るか。どうせ死んだあとのこと。いまが潤えばいいという構図。

関電高浜原発が立地する福井県高浜町助役(森山栄治)が、原発の関連工事に絡み関電会長ら6人に1億8000万円贈与していたことがわかった(金沢国税局の税務調査)。

3億円という説もあるし、6人ではなくて30人余とも。調べが進めばさらに増えそう。

森山栄治は町内で「天皇」と呼ばれるほどの有力者で、原発の関連工事に絡み、地元業者の下請け参入に影響力があったという。

森山栄治は、関電から受け取った金をまた、関電のトップクラスに還流させていたわけだ。関電会長は、「断れなかったので、一時的に預かっただけ」などと、ほざいている。
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高度経済成長時代はこうした利益誘導とパイの再配分のシステムが幅を利かせていた。その一方は建設業や公共事業で利益を誘導される。それが自民党の支持基盤であった。

原子力発電所が集中立地する福井県は、合計15基もの原子炉を抱えている。国から支給される電源3法交付金は年間約100億円(2009年度)に及ぶ。

こうした電源三法による補助金に依存した自治体の腐敗ぶりが露呈してきているが、ここに紹介するのは、あまりに酷くて笑えない講演。当時の全国原子力発電所所在市町村協議会会長・高木孝一(福井敦賀市長)の話である。1983年のことだ。
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講演内容のひどいところだけピックアップした。全文は、下記サイト参照。http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/757.html

原発ができると電源三法交付金が貰えるが)その他に貰うお金はお互いに詮索せずにおこう。キミんとこはいくら貰ったんだ、ボクんとこはこれだけ貰ったよ、裏金ですね、裏金!

まあ原子力発電所が来る、それなら三法のカネは、三法のカネとして貰うけれども、その他にやはり地域の振興に対しての裏金をよこせ、協力金をよこせ、というのが、それぞれの地域である。
 
明日はまた、富山の北電(北陸電力)へ行きましてね、火力発電所を作らせたる、1億円寄付してくれ(ドッと笑い)。これで皆さん、3億円既に出来た。こんなの作るの、わけないなあ、こういうふうに思っとる。

敦賀の場合、敦賀2号機のカネが7年間で42億入ってくる。三法のカネが7年間でそれだけ入ってくる。それに「もんじゅ」がございますと、出力は低いですが、その危険性……、うん、いやまあ、建設費はかかりますので、建設費と比較検討しますと入ってくるカネが60数億円になろうかと思っておる
 
まあたいしたカネじゃございませんが、6000万円でしたけれど、もうやっぱり原電、動燃へ、ポッポッと走って行った(会場ドッと笑い)。あっ、わかりました、ということで、すぐカネが出ましてね。それに調子づきまして、今度は北陸一の宮、これもひとつ6億で修復したいと、市長という立場ではなくて、高木孝一個人が奉賛会長になりまして、6億の修復をやろうと。
 
まあそんな訳で短大は建つわ、高校は出来るわ、50億円で運動公園は出来るわね。

そりゃあもうまったくタナボタ式の街づくりが出来るんじゃなかろうか、と、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。これは(私は)信念を持っとる、信念!

……えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか…。こいうふうに思っております。(会場、大拍手)
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神社の修復費捻出のために北陸電力詣でして6億円集めたり、100年、50年たって障がい者放射能被害)がでても、「そんなことは知ったこっちゃない」という感覚。

かなしい日本の現実です。人間のありようです。いまもこうした構図は続いている。これからもずっと……。

さて、どうしたらいいか。ぼくは、自分の頭の整理も含めて、発信を続けていくことにしている。あとは、とにかく身の丈にあった、足元の暮らしに徹すること、と。

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