過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ほんとうにいいのは、心地よい友人との出会いと語らい

テレビは見ない。いつの間にか時間がとられるから。どうでもいいゴシップや下らない笑いに頭が占拠されてしまいそうだし。

地元でガソリンを入れるときに見るくらい。あと診療所の待合室での待ち時間。サウナに入ると、どーんとテレビがあるので、いやおうなく見なくちゃいけないとか。

その時、チラッと見たテレビだけど、いつもお笑い系か、どうでもいい無内容のコメントしている芸人、山中で血を流して死んでいたというニュースみたいなもの。いまは、きっと大相撲の日馬富士とか北朝鮮のこととか、えんえんとやっているのかもしれない。

なかにはすぐれた番組もあると思うけどね。NHKスペシャルとか、映像の世紀とか、クローズアップ現代とか……。

ひとり暮らしのお年寄りに聞くと、そんなテレビでも、なかったら寂しくてやりきれないという。病気で治療中の人にも、テレビは欠かせないのだろうね。総合病院に友人の見舞いに行った時、談話室ではみんなで無言でテレビを見ていた。その時は、大相撲やっていた。

かつて作家の浅田次郎の講演会にいったとき、テレビなど見るな。一日一冊本を読め。テレビと本とではその情報量が圧倒的にちがうと言っていた。

たしかに本はいい。ほんどひとりで、学べる。その世界に際限がない。そうして、さらににいいのは、心地よい友人との出会いと語らい。相手から、その生き方、暮らし方、哲学を感じ、そしてまた自分の世界を語り、つたえる。そういう、やりとりを通した日々がのぞましい。まずは自分の世界から。一日一日。