過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

おばあちゃんたちはコミュニケーション力がある

近くの診療所にいった。80過ぎのおばあちゃんばかりが4人。大きな声で世間話をしていた。

ドクターヘリが昨日は二度も来たね。どこそこのおばあちゃんが亡くなったよ。

目が合ったので会釈する。と、あんたどこのだれ? この近くのどこそこで、7年前に越してきて……。ああ、あそこだね。このあたりは、もう年寄りばかりだからね。みんな80過ぎだよ。ところで、あんた何やっている人?

……というやりとりがつづく。おばあちゃんたちはコミュニケーション力がある。おじいちゃんとなると、話しかけても、ああ、うん、くらいしか返ってこないことが多い。

散歩している人を見ると、おばあちゃんは、わりあい二人とか三人でおしゃべりしながら歩いている。おじいちゃんは、まちがいなく一人で歩いている。

ちかくの気田川に毎日、釣り人がやってくる。ほとんどすべて男たちだ。いわば孤独で立ち尽くしている遊びだからね。下手に話しかけると、鮎が逃げると顔をしかめられたりする。