過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

リヤカーがお気に入り

田んぼの資材や道具を運ぶために買ったリヤカー。子どもたちは、こういうのに乗るのが好きだ。90リッターの水も運べる。水浴びもできる。

あかりも、お気に入り。近所の公園までぐるりと散歩してみた。となりの家の人から、大きなスイカをいただいた。そのスイカをリヤカーに入れて、あかりとスイカで帰ってきた。

むかしは乳母車というのがあって、子どもの頃、揺られていた記憶があるなぁ。ごろごろごろとおばあちゃんが、押してくれた。

自動的に思い出した詩が、三好達治の「乳母車」。

母よ――
淡くかなしきもののふるなり
紫陽花いろのもののふるなり
はてしなき並樹のかげを
そうそうと風のふくなり

時はたそがれ
母よ 私の乳母車を押せ
泣きぬれる夕陽にむかって
轔々(りんりん)と私の乳母車を押せ

赤い総(ふさ)のある天鵞絨(びろうど)の帽子を
つめたき額(ひたひ)にかむらせよ
旅いそぐ鳥の列にも
季節は空を渡るなり

淡くかなしきもののふ
紫陽花いろのもののふる道
母よ 私は知っている
この道は遠く遠くはてしない道