過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

力を伝える原理がわかった

脱穀機が不調なので分解する。おかげで構造がよく分かる。なるほど、これは「千歯こき」と「唐箕(とうみ)」の組み合わせなんだ▲まず、針金を埋め込んだ円筒形のこぎ胴が回転する。そこに稲束を押し付けると穂からがこそぎ落とされる。あとは送風によって軽いわら屑が吹き飛ばされて、重たい籾(もみ)が排出される▲この方法は、江戸時代からやっていたことだ。動力が人力でないだけ。機械となると、発動機(ガソリンエンジン)でモーターを回転させて、その力をベルトで伝えて動かすわけだ。

一つひとつ問題点をチェック。エンジンが掛からない。これは点火プラグの漏電だとわかった▲エンジンが動き出したら、籾が排出されない。これは、送風のファンが動かないためだ。モーターからの動力を伝えるベルトがすべって動かないため▲ベルトワックスをかけてみても、やがて滑ってしまう▲ベルトにテンションがかかっていないのが原因。そこでプーリーを動かする場所を探し当て、締め付けた。しかし、テンションがかかりすぎ。ベルトに熱が発生して焦げだした。ベルトが切れそうになる。適当なところで、テンションを調整。

その他、いろいろ問題があったが、だましだまし使っているところ。仕事というのは、人力が基本。それをからくり人形のように、歯車やベルトで力を伝えて動かす▲エンジンの発動機が発明されて、動力は人力から、エンジンとなる。そんな機械の基本が理解できた▲これまで機械のことなど、まったく知らないし、興味もなかったんだけど、今回、学ぶチャンスとなった。これらは、これかな・あれかなと、みんな仲間の力で学びあえたこと。身近に先生がたくさん。