喧騒のカルカッタからプーリーに行こうとした。二等の寝台席を予約してでかけた。
ゲストハウスから人力車で駅まで行く。ものすごい雑踏で人がひしめき合っている。ヨーガ行者が土の中に頭を突っ込んで逆立ちしていた。
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駅について、列車を待つ。切符は手配しているのだが、はたしてちゃんと予約されているのか。ドキドキする。
列車が来た。列車のボディにプリントアウトされた自分の名前と番号が張り出される。それを見て一つ安心。出発は22時。
さて、列車のドアが開く。
そこからがたいへんだ。
わっと多くの人が押し寄せる。押し合いへし合い。
通常、列車というものは、「出る人が先、乗る人が後」が常識なんだけど、そうならない。出る人と降りる人が同時なので、入り口で押し相撲状態。
一刻も早く席を確保したい人は、混乱している人の頭の上を足で踏んで中に入る。
わたしは、やっとの思いで予約席にたどり着く。
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そうすると、インド人がもうその席に居座っているではないか。
「ここは私の予約席だよ」と言ってもどかない。
「こらっ、出て行け、出て行け」とやりあう。男は渋々出ていく。
やっと一息ついた、カルカッタからプーリーの漁村までの夜行列車だ。
プーリーはオリッサ州の海岸沿いにある小さく静かな 漁村。安宿も多く居心地がいい。長期旅行の貧乏旅行者が溜まる場所としても有名だ。
これみると、電車の乗り降りは、30年前とインドもそんなに変わってないなあ。