過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ヤモリが夜な夜な現れる

ヤモリが夜な夜な現れる。網戸にペタッと貼りつていている。光に寄せられてやってくる虫を食べるためだろう。

あかりは、ヤモリが好きだ。風呂場で捕まえたヤモリを、ペットボトルに入れて可愛がっていた。
「はまちゃん」と名前をつけていた。
きょうも、大きなヤモリが、網戸の外にぺたっとくっついていた。
「みてごらん、ヤモリがいるよ」。
──あ、きっと「はまちゃん」のおかあさんだ。
「そうかもしれないね」。
──「そらちゃん」と名前をつけるからね。
「そらちゃん」。安心していいよ、もうはまちゃんは干からびて、死んでしまったからね。
お父ちゃん、「そらちゃん」は、どうして首をかしげているか知ってる?。
「わかんない。どうしてなんだろう」。
──あれはね。音を聞こうとしているんだよ。だから、大きん声でわーっと言ったらびっくりするからね。お父ちゃん、気をつけてね。
というようなやりとりをしたのであった。
きょうは幼稚園と小学校の合同運動会だった。あかりを、みんなの調子と合わせられない、ボーッとしている。駆けっこしてもビリ。そんなあかりだが、まあそれだ。かけがえのないたのしい子ども時代を生きているわけだ

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