過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

このエリア一帯、里山の美しい姿になっていく

2反(2,000平米)の耕作放棄地を、あらたに借りることになって、昨日は契約を交わした。「地代はいらないよ」という。が、いやせめて年1万円、とさせてもらった▲「この地域のわたしたちが、耕作しなくちゃいけないのに、ちゃんとやってくれてありがたい」と言ってくれた▲昨年の夏は、毎日休まずに、明け方にかよった。手作業で草をとって、しっかりとお米を収穫できた。村の人たちは、そのすがたを見ていてくれて、それで少しずつ信頼が得られてきたと思う。

といっても、まだたかが一年の実績だ。これが二年、三年、五年と継続していったら、やっと認めてもらえると思う▲私たちの米づくりは、完全無農薬・無化学肥料でいくので、その過程で、いろいろな生物の多様な姿が観察されていく▲カエル、メダカ、鮒、サワガニ、イモリ、ヘビ、タニシ、空からはサギ、アオサギ、トンビなど。たくさんやってくる▲そして、今年はミツバチの箱も置いた。アイガモ農法に挑戦するので、きっと見物客が増えることと思う。

畑では、蕎麦や麦、大豆も栽培するし、土手や法面、河川敷のあたりにも、ヘアリーベッチやレンゲ、菜の花などの花も育ててみたい。このエリア一帯、里山の美しい姿になっていく▲東屋も設置して、散歩するひとが休憩できる。そこが寄りあい場になって、出会いの機会が増えていく。子どもたちも遊べる。お母さんも安心して、みていられる。そんな里山の世界を作っていきたいものだ▲さいわい仲間がひとつ、ふたりと増えてきた。それぞれの個性を活かして、力を合わせて、たのしい実験場にもしていきたい。