過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

良寛さんと手まり

仕事に疲れると良寛さんの歌や漢詩を読んでいる。こんな歌を見つけた。万葉調で、五・七/五・七とよんでいくんだと思う▲正月も過ぎ、はや如月も過ぎてしまったという歌。良寛さんの暮らしていた五合庵は、越後の山奥だから、さぞや寒かったろうと思う▲「埋み火に 足さしのべて」というところ、囲炉裏の埋み火に足を温めている良寛さんの姿をおもう。

「風まぜに 雪はふりきぬ 雪まぜに 風はふききぬ/埋み火に 足さしのべて つれづれと  草のいほりに/とぢこもり  うち数ふれば きさらぎも  夢の如くに 尽にけらしも」

月よめばすでにやよひになりにけり野べの若菜もつまずありしに

そしてようやく春がきて、春が去っていく。子どもたちと手まりをつく良寛さん▲「ひふみよいむな 汝がつけば 吾はうたひ あがうたへば なはつく。つきてうたひて 霞立つ ながき春日を 暮らしつるかも」▲いいな。良寛さんと子どもたちのはじける笑顔がつたわってくる。

「冬ごもり 春さりくれば/飯乞ふと 草のいほりを/立ち出でて 里にいゆけば/里子とも 今を春べと/たまほこの 道のちまたに/てまりつく 我もまじりて/その中に ひふみよいむな/汝がつけば 吾はうたひ あがうたへば なはつく/つきてうたひて 霞立つ/ながき春日を 暮らしつるかも」「

霞立つ永き春日を子どもらと手毬つきつつこの日暮らしつ