過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

襤褸(らんる)また襤褸

良寛さんがすばらしい。こんな詩をみつけた。

襤褸(らんる)また襤褸 襤褸 これ生涯/食は わずかに路辺に取り/家は じつに蒿莱(こうらい)に委(ゆだ)ぬ/月を看(み)て 終夜(しゅうや)嘯(うそぶ)き/花に迷うて ここに帰らず/ひとたび 保社(ほしゃ)を出でてより/あやまって この駑胎(どたい)となる」

ぼろの衣、またぼろの衣、これがわが生涯だ。わずかな食は乞食で食いつなぎ、すまいはヨモギが生えるばかり。月の夜は詩歌をつくってすごし、花の美しさに見とれて、家に帰るのも忘れる。寺を出てから、こんなどうしようもない愚か者になってしまった。

絵は良寛さんの自画像。