過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

借地に家を建てると、あとあとたいへん

山里で借地に家を建てると、あとあとたいへん。
土地代を払い続けても、いつまでたっても自分の所有地とはならない。
-------------------
子どもたちが育つと、まちなかに行く。老夫婦がのこる。やがて、ひとり暮らしとなる。高齢になると、子どもたちのところにいく。あるいは、施設に入る。
空き家が残る。空き家でも、地代は払い続ける。土地の契約を解除したい。そのとき、更地にして返さなくちゃいけない。
更地にするのには費用がかかる。家の解体と廃棄物の分別には、最低でも100万円〜数百万円がかかる。
--------------------
あるレストランは、借地の上に大きな施設を建てた。お客が入っている間はよかったが、過疎化が進んで客は入らなくなる。やがて高齢で店も続けらなくなった。
もう店をたたみたい。しかし、借地のために、更地にしなくてはならない。その費用は、重量鉄骨のために、一千万円以上する。さて困った。
どうしたか。どうなったか。
自己破産した。
--------------------
そして、競売になった。しかし、借地の上の建物を入札する人はいない。建物はそのまま。土地も活用されない。
その破産管財人に聞いてみた。「建物はいくらですか?」「はい。それこそ10万円でもいいです」
ということであったが、そこは地主が複数いて、やっかい。活用されずに、そのまま風化していくのみ。
こうしたケースがあちこちにあったりする。