過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「これが人生か。しからばもう一度」という言葉が蘇ってきた

ドラム缶でダンボールをたくさん燃やした。闇夜にごおーっとゆらめく炎は、なんとも味わい深い。そのままずっと見とれていた。炎の前でゆったり気功などして、心地よい時間を味わった。毎日でも焚き火をしたいものだ。
うちには外風呂があって、薪で焚いている。こちらは芯から温まる。風呂にはいって、星空を眺めていた。
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そのとき「これが人生か。しからばもう一度」という言葉が蘇ってきた。
人生は、こういうものだとわかって。さて、じゃあまたもう一度やってみよう。そんなふうにとらえている。人生、おんなじことの繰り返しかも。しかし、一瞬一瞬は新しい体験。
これは、ニーチェの言葉で、永劫回帰をあらわしている。
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そんなことを教わったのは、予備校時代の先生からだった。
萩野浩基(はぎのこうき)先生という方で、英語を教えてくれた。当時は、早稲田の大学院の博士課程にいたんだと思う。教材は、E・Hカーだとか、マクルーハンを扱ったりして、内容のレベルが高かった。なによりハートに響くお話がすてきだった。
課外授業で、哲学の講義もしてくれた。高校から大学も含めて、この先生の講義がいちばん心に残っている。
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萩野先生は、島根県津和野の禅寺の生まれ。後に、東北福祉大の学長、そして国会議員にもなった。
先生は、道元正法眼蔵ニーチェ、中道思想など、予備校生に教えてくれたのであった。もう亡くなられたが、先生のお話を思い出した。48年も前のことである。