過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

田舎に近い・まちなかでのアパート暮らしという選択もある

60超えた独身の女性。「田舎暮らしをしたい」という。

仕事は介護、ヘルパー、校正など。都内に暮らしているので、家賃は7万円を超える。仕事の収入は、家賃に消えていくことになる。都営住宅に入れば家賃は安いが、抽選に外れる。独身だと、公営住宅は当選しにくい。

田舎で空き家を借りれば、家賃は1万円以下のところも結構ある。家賃に費やしていたお金が、自分の創作的なことに使える。

しかし、いちばんは仕事があるか。う〜ん。ないことはない。しかし、ちゃんとあるよ、とは言えない。移動にクルマが必須。本人は、ペーパードライバー。買い物も不便。

集落の付きあいも、ひとつのカベ。都心と比べて、地域の付き合いが濃密すぎる。温かい人間関係に恵まれるとすばらしい。が、そうでない低温度のところだってある。テレビの「人生の楽園」のようないい人ばかりではない。

それに、草刈りやらなにやら体力の伴うことが多い。もう10歳若ければ、可能性はあるけどなぁ。60を超えてからの女性で一人暮らしの山里移住となると、ハードルが高い。なので、移住はすすめにくい。

しかし、このまま都心に暮らし続けるのも、たいへん。なにかいい道はないかなあ。そこで、ひとつ提案したのは、「山里に近い・まちなか暮らし」だ。

たとえば、となりの森町とか二俣。ここからクルマで30〜40分。そこも田舎だが、春野よりもはるかに、まちなか。なにしろ駅がある。スーパーもある。病院もある。だが、空き家はむずかしい。

それでひとつの提案。一軒家はあきらめて、アパート暮らし。そのほうがラク。たとえば、最近の動向を見ていると、雇用促進住宅外資に買われて、全国に展開している。

なんと、敷金も礼金も更新料もなし。保証人も不要。森町とか二俣、浜北あたりで、2K、2DKクラスで2万円台のものが結構ある。見に行ったが、とてもきれいにリフォームされていた。総合病院が目の前。図書館も徒歩、数分。スーパーもある。駅も近い。田園風景の中ですがすがしい。

ということで、田舎に近い・まちなかでのアパート暮らしという選択もある。そんな話も、その方にしたのであった。そしてもう一つ。地方都市の市営住宅は空いているので、そこをねらうという道もある。

雇用促進住宅外資のことについては、いろいろな背景がある。また別途、書くつもり。