過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

楽舎は今年も、農作業をすすめていく

楽舎は今年も、農作業をすすめていく。米づくり、大豆づくりは二年目。昨年は、お米500キロ、大豆200キロを収穫した。仲間は4名でやった。今年の主力ナンバーはいま6名。スポット的に関わってくれる人を募集している。

たくさん人を集めて賑やかにやるつもりはない。参加費もらって収益にしようということもない。人手がほしい、というわけでもない。ただ、一緒に農作業をやろう、やってみようというひとが、一人二人と増えていくといいなあと思っている。

なにしろ、主食のお米を自分の手で作るのは、とってもすごいこと。土作り、田植え、収穫、脱穀、天日干し、精米まで一貫してやる。できるだけ手作業だ。古来、日本人はみんなそうやってきた。仲間とチカラをあわせること、いきた自然と身体的にかかわること。ひとつひとつが、学びになる。

むかしはアタリマエのことだが、いまは奇跡に近いかも。耕す土地がない。ワザがない。知識がない。教えてくれる人がいない。仲間がいない。ということで、楽舎がその道を開いてみたいと思っている。そうして、ありがたいことに今年度は、浜松市の文化事業(みんなの創造プロジェクト)として採択していただいた。

大きなポイントは、完全無農薬・無化学肥料。除草剤などいっさいつかわない。収穫した稲は天日干し。いちばんの手間は、夏草との戦い。今回そこは、アイガモ君たちにやってもらう試みだ。

お米だけじゃない。大豆も、蕎麦も、ブルーベリーもつくる。いずれも、完全無農薬。大豆からは味噌や醤油を。蕎麦ができたら手打ちそばを。ブルーベリーはジャムを。こうして加工まで体験してみたい。

すこしずつ関わって体験してみて、これは自分もやれそうだ、ということになれば、仲間も募って、それぞれが田んぼをはじめる道も生まれる。なにしろ山里は、あたり一面、耕作放棄地ばかりだから。

ただ、土地が空いているからといって、かんたんには貸してくれない。ちゃんとやれるかどうか、途中で放り投げてしまわないか、そこをみられる。また、なんといっても、ムラ社会だから、地域とうまくやっていけるかどうか。そのあたりがポイント。そんなことを、ひとつひとつ学んでいくのは、たのしいことでもある。そんな試みを楽舎としてはやっていきたい。