過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

柔術の格闘家をめざす男

携帯を売る男は、柔術の格闘家だった。きのうは、電器店iPhoneの説明を受けた。語りは丁寧で優しい。だいたいよくわかった。で、いつからこの仕事をしているの? と聞くと、3ヶ月前だという。へえ、じゃあその前は? 海外にいました。そう語る。

かれはニュージーランドに高校から留学して、ホスピタリティ・マネジメントを学んだ。ブラジリアン柔術を学ぶために浜松に来た。こちらには日本一の柔術の道場があるそうな。そこで、格闘家になるために日々、鍛えているという。体格もルックスもいい。ハリウッドでアクションスターになったらいいね、と言うと、ニュージーランドで格闘技の俳優をしたこともあるという。

それだけのキャリアがあって、ここで携帯を売っているのは、もったいないような気がするね。でも、何事も経験だから、すべて生きてくると思うよと話した。まだ21歳というから、これから無限の可能性があるね。格闘技界のスターになるかもしれないし。

たんに営業マンとしてみると、説明を聞いておしまいだけど、すこし踏み込んで聞いていくと、いろいろと人生の背景が見えてくる。いろんな生き方があって、いろんな可能性があって、人間っておもしろいと思う。こういう出会がまた楽しい。