過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山奥の吊り橋を渡った先の集落

田舎暮らしは出会いのタイミング。何年かかっても、いい家が見つからなかったり、ふんぎりがつかなかったり。でも、瓢箪から駒のように、すんなり決まることもある。まあ、やはり縁だと思う。▲今朝、カヤックの川下りを教えてくれる友人が、川下りの帰りに寄ってくれた。山奥の吊り橋を渡った先の集落に、いい空き家があるよと、画像で見せる。二人しか住民はいない、山に囲まれた静寂な場所だ。

「月に数回泊まるくらいの別荘として、使わせてもらえるのであれば」と友人はいう。では早速行ってみようか、と現地を案内する。友人は、大いに気に入る。隣家にも立ち寄ると、「寂しいところだから、住んでくだされば大歓迎。なんなら、いくらでも土地も貸しますよ。ぜひ住んでください」と。とってもフレンドリー。▲〈善は急げ〉で、持ち主のおばあちゃんと親戚の方に挨拶に行く。おばあちゃんは、「住んでくれるなら、もちろんタダで」と、快く貸してくれることになった。

満月の日とかに、友人たちが集まって泊まりがけで語り明かす、みたいな使い方ができそう。焚き火を囲んでもいいし。▲ただ、実際のところ、住んでみないと、大丈夫かどうかわからない。トイレは外の汲み取り式。台所などボロボロ。庭にはマムシは出没するし、ちょっと歩くとヤマビルも出る。山に囲まれているので、冬になれば、昼の1時から日陰になって猛烈に寒い。ということで、三ヶ月くらいおためしで借りることになった。

そのほか、住んでくれるならタダでいいとか、家賃は千円とか、そういう物件がまだいくらかある。なにしろお年寄ばかりの山里だ。これからも空き家が、出てくる。定住者が増えれば、お年寄りの見守り支援になる。なにより山里が活気づく。そのお手伝いをさせていただくつもり。