過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

鴨江アートセンターがなかなかいい

いい会場が見つかると、そこから企画のアイデアが湧いてくる。いい企画があっても、いい場所がないとうまくいかない。なんとなく寒々しい、話していて疲れるような閉じた空間だと、やりにくい。

かつて、東京の国立市に暮らしていたとき、近くにひろいフローリングの会場があって、とっても気に入った。そこから、いろいろアイデアが湧いてきた。ついには、毎週のようにイベントを企画していった▲アフリカンドラムで踊る、沖縄音階で踊どる。スリランカのお坊さんのヴィパッサナー瞑想、魔術結社のリーダーによるカバラの知恵と占星術講座、ライトボディ瞑想、ダイナミック・メディテーションシタールの演奏会など。もう20年も前のことだけど。

そんなわけで、まちなかに出かけたとき、あちこち会場を見てまわる。で、いいところがあった▲鴨江アートセンター。ここは元は警察署で、なかには拘置所もあった。昭和3年の建築で、レトロでいかめしい雰囲気。そこがアートセンターとして、生まれ変わった。向かいは「木下恵介記念館」。ともに、戦火をくぐり抜けた数少ない歴史的建造物だ▲窓が沢山あって明るい。木のフローリングと木の机がいい感じだ。スライドを見せせてのセミナー、シンポジウムもいい。マイクなしでもよく声が通る。へんに響かない▲机を一箇所に集めて、周りに座ってもらってのアイデア会議やらプレゼンの研究会。机をとっぱらって、たとえば歩く瞑想、気功とか、あるいはアフリカンドラムにあわせて踊ったり描いたり、とかもいい。

ここを中心にいろいろ企画していこうときめた。で、文化創造団体として認定されると半年前からの予約ができる。会場費は半額。ということで、先日、市に申請した▲この秋から、いくつか連続トークイベントを企画している。「こんなにアートフルな山里暮らし」というテーマで、山里に暮らす人達20人くらいに話してもらう。「いしにしえをつむぐアーティスト」として、伝統のワザを継承している手仕事や芸能の人に話してもらう▲来年には、インドから日本に至る仏教史の学習会もやりたいし、自由に思いのままにマンダラを描くとか、インドの祈りの歌・バジャンと瞑想の集いとかも、やってみたい。