過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

来し方の人生ドラマを聞く

あたらしい利用者さんがこられると、来し方の人生ドラマを聞く。

お子さんは何人。ご主人はいつ亡くなったか。両親の名前は。どこの出身。そんなところから、いろいろドラマが語られる。家系図のようなものをつくっていく過程で、次々と物語が紡がれていく。

ぞんな人の人生も、みんなリアルで興味深い。タテにヨコに人と人のつながり、そして時代背景が浮かび上がる。

ある方は、浜辺の村の出身。小さい頃はよく地引網をした。大漁のときには、イワシやサバなど小さな魚がもらえた。家は農家だった。父親はお米を入れる俵を稲わらで編む。母親は夜なべして筵を編んでいた。

戦争中のこと、アメリカの戦闘機がから米兵がパラシュートで海の上に落ちた。それを村人が捕まえた。米兵は殺さないでくれと拝んでいた姿を見た。あとのことは知らない。

そんな話を記録していくと、生きた歴史があざやかに浮かび上がってくる。