過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

土砂崩れや橋の崩落の補修にかかる費用

ぼくが暮らしている山里(浜松市天竜区)は、土砂崩れや橋の崩落などがよく起きる。今後、老朽したインフラの補修に、多大な費用がかかってくる▲2年前に発生した春野町杉の地すべり・がけ崩れは有名だが、補修工事にこれまで16億4千万円がかかっている。さらに予防工事などに6億6千万円かけるという。これだけで、23億円だ。

今年、佐久間町では、土砂崩れによる原田橋が崩落して二人がな亡くなっている▲古い橋が崩落し、そのそばに建設中であった新橋も使えない。その建設中の橋には、すでに20億円を投じている。この20億円は、無駄になった▲これから、新しい橋をどこに架けようかと調査し、計画を練り、建設していくとなると、やはり、さらに数十億円の金がかかることになる。

このようなことが、山里のいたるところで起きてくるだろう▲そこに人が住んでいなければ、いくら崖が崩れ土砂が崩れ、橋が崩落しても放置しておけばよい。そんな場所はあちこちにある▲ところが、そこに一人でも二人でもそこに暮らしている人がいるとなると、放置はできない。なんとか補修しなくてはならなくなる。そのためのお金は、数十億円、数百億円になる▲行政的には、限られた予算を考えると、補修などしないで、移転と新居の費用をお渡しして、まちなかに移住してもらう、そんなことも考えたくなると思う。難しい問題だ。